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月の光を杯に [日常の食卓]

       

 

月の淡い光を閉じ込めたような天然石、ムーンストーン

宝石や貴金属にはトンと興味のないMORIHANAですが、

月が好きという思いの延長線上で、ムーンストーンの指輪を

かれこれ10年近く、つけています。

 

トップ写真は、その指輪。シルバーの台に楕円形の

コロンとした石がついているだけのシンプルなデザインに

一目ぼれして、10年ほど前に家人と出掛けた香港の

アクセサリーショップで見つけました。

以来、家事をするときにも、アウトドアで遊んでいる時にも、

いつでも一緒に暮らしてきたため、台にも石にも

無数の擦り傷が刻まれて、新品の艶やかさはありません。

 

天然石には、種類によっていろんなパワーが秘められている

…と聞きます。とはいえ、そうしたジャンルにも興味のないワタクシは

ムーンストーンはナニに効くのかは、分かりません。

それでも、自分の一部になってしまったような月の石は、

不思議と心に平安とパワーを与え、

色んなものから護ってくれているような気がします。

 

 

                

新年用にストックしてあった一本の日本酒を開けて、

透明なグラスに注いだら、おや、杯に月光の雫が…(↑)。

手元で鈍く光る月の石とよく似ているので、ちょっと

嬉しくなって写真を撮ってみました。

 

このお酒は、広島県のしぼりたて、無濾過(↓)の富久長

月の石のように、薄くにごっているのはそのためです。

一見、甘口に見えますが、なかなかどうして、

爽やかな辛口です。

昨年の秋に実った米を使って仕込んだ

生まれたてのお酒も、この季節ならではの旬の味。

これから、春まで全国各地の酒蔵から、生まれたて、ピチピチの

日本酒が次々と登場し、左党の唇を誘惑し続けるのです。 

                  

 

ウマい酒にはウマい肴。

というわけで、この日用意したのは、瑞々しい大根を

主役にしたミニおでん。ツブやちくわ、昆布などの旨みを

たっぷりと吸い込んだ飴色の大根は、腰の強い新酒と

相性バツグン! 杯もついつい進んで…。

さて、この夜、MORIHANAは、幾つ月を飲み込んだことでしょう(笑

 

 

11月の初旬に漬け込んだ「ニシン漬け」も(↓)

寒さが募るほど、麹がなれてきて、

まろやかな味わいになりました。鰊の脂と濃密なダシが

まんべんなくしみこんだ大根とキャベツの美味しいこと。

鰊も、ふっくら戻って、これまた最強の肴に育ちました。

 

                

窓辺をヒラヒラ舞う雪を眺めつつ、

温かな部屋で頃合に冷えた新酒と旬の肴を

いただくひと時に、

雪国で暮らす幸福と左党のヨロコビを感じます。

その五臓六腑を巡るヨロコビは、明日を生きる力。

…だから、どんな二日酔いになっても

懲りもせず、杯を傾け続けるのです。

 

って、単なるのんべぇの言い訳…にしか聞こえませんかね、

ナツパパさん、barbieさん。(^^ゞ 

 

    *・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*

               <おまけの話>

 

 話は石の話に戻りますが、

写真↑も実は、月の石の一種。ブルームーンストーンと

呼ばれているそうです。石の奥から、オーロラのように

湧き上がる青い光に魅せられて、

クシュカの店頭で数年前に求めました。

 

しかし、台のデザインが今ひとつ、日常つけるには向きません。

石を固定している爪が色んなものに引っかかるのです。

ですから、これはトクベツな日用、専ら観賞用になっております。

 

         

蒼い月の石によく似た、日の出前の空の色。

これは、1月10日の朝焼けの空。今年初めて、

リビングの窓からきちんと眺められた日の出の風景です。

 

いつやって来るか分からない

気まぐれな空の贈り物もまた、

MORIHANAの元気の源なのです。

                      


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越冬の口福 [日常の食卓]

       

雪が降り始めた北海道の畑は既に、

知床のヒグマと先を争うように冬眠体勢に入りました。

それと前後して、越冬用の野菜が我が家のキッチンを

にぎわせるようになってきました。

 

過去記事でご紹介した士別市の「マッケンジーファーム」からは、

お母さんが丹精込めて作った自家用のジャガイモ2種類と玉葱、

南瓜が、秋の終わりに小包で届きました。

また、先日訪ねた洞爺村の知人からもジャガイモをたっぷりと

お土産に…。そんな具合で、我が家の根菜コーナーは、大混雑。

暖かいマンションゆえ、越冬気分でのんびりしていると

あっという間に芽が出てきてしまいます。 新ジャガの美味しさを

楽しむためにも、冬眠前のクマよろしく、せっせと食べねば

…と、嬉しい悲鳴を上げる今日この頃です。

さてトップ写真は、士別の玉葱と男爵、洞爺のキタアカリ。

どちらも、がっちりと身が締まって、まだ土の香りがいたします。

 

その3つが仲良くコラボレーションしたのが、↑のポテトサラダ。

 

男爵、キタアカリは煮ると崩れやすいので、

やっぱり、そのホクホク感を大事にした料理が一番。

で、しばしば食卓に並ぶのがこのサラダです。

 

ポテトサラダとひと口に言っても、

その家々でつくり方、合わせる食材はまちまち。

MORIHANA は、ペッパーをきかせたシンプルな

大人のポテトサラダに最近はハマっております。

使う材料は、ジャガイモのほか、玉葱のスライスとケッパーのみ。

*ケッパー(ケイパー)は、スモークサーモンの上によく載っている

緑色の塩漬けハーブです。

 

つくり方もいたって簡単。ジャガイモの皮をむき、塩・胡椒を加えた

水で軟らかくなるまでゆでて、素早く水分を飛ばします。

で、イモがホクホクした感じになったら、バターを落として全体に

からめ、あら熱がとれるまで放置。

冷めたら、玉葱のスライス(多めがウマい)とケッパー、マヨネーズ、

あら挽き胡椒を加え、サックリと混ぜれば出来上がり。

写真では、彩りにピンクペッパーをパラパラと散らしています。

 

イモの甘みと玉葱のシャキシャキ感と辛みが渾然一体となり、

ケッパーの塩け、胡椒の香りがアクセントになったサラダは、

格好の酒肴。 だから、大人の…ポテサラなんですねぇ(^^

ビールやワインのほか、以外に焼酎(黒糖、芋、麦など)にも

意外と合うんです。 ぜひ、お試しください。

 

写真はありませんが…

皮付きのまま塩茹でにした(または、電子レンジでチンした)男爵、

キタアカリをサックリ、2つに割ってバターを落とし、塩辛を載せて

食べるのも、お勧め。 日本酒党泣かせの酒肴です。 

パッと想像するとゲテな雰囲気が一瞬、漂いますが、

これは道南地方で長年愛されてきた

ジャガイモの伝統的な味わい方の一つです。 

 

塩辛はね…というかたは、

アンチョビのフィレを載せても、同様に楽しめます。

さらに、溶けるチーズを載せて、オーブントースターで焼いて、

一味かチリペッパーをひとふり。

これこれでまた、白ワインに合うんですねぇ。ウフフ。

 

              

 

越冬準備ということで、過去記事の「冬迎えの儀式」でご紹介した通り、

我が家でにしん漬を漬けたのは、記憶に新しいところかと思います。

そのときに残ったキャベツと人参は、ロールキャベツに変身しました。

葉っぱに厚みのある漬物用のキャベツは、

ポトフやロールキャベツなど、じっくり煮込んでも、葉っぱの

張りが失われずにしっかりとした食感が残ります。

トマトの酸味をきかせたスープにも屈することなく、その魅力を

存分に発揮してくれたキャベツは、スープの旨みまでしっかり

吸い込んで、いやはや、とってもおいしゅうございました(^^

 

 

                      

越冬モノではございませんが、

harryさんのリクエストにお応えして 、今が旬の銀杏をご紹介。

(えっ、頼んでない~って声が聞こえたような。笑)

 

丸々と太った白肌の殻の下には、こんなに美しい翡翠色の実が…。

殻に割目を入れて、フライパンでカラカラと炒るだけの簡単な酒肴ですが、

ビールと共に味わうほろ苦い味に、冬の始まりを感じます。

その「感じ」を味わいたくて、店頭に銀杏が並ぶと、ついフラフラと

買ってしまうMORIHANAです (^^ゞ

12月に入ると正月食材として、日に日に値段が上がっていくので、

自家用に求めるなら、11月中がチャンス!です。

 

今回の銀杏は、業務用の青果物を扱う場外市場の

八百屋さんでゲットしました。こうした業務筋のお店も

時々覗くと、面白いものに出遭えます。

卸売り市場が開いている土曜日に、ブラリと

散歩ついでに出掛けてみてはいかがでしょうか?

 

休日の食卓に季節の香りと色を載せて、

間もなくやって来る歳末に備えて鋭気を養いませう、ねっ☆彡

 

 

 

          

 

↑これは、おまけの1枚。サービスカットです(笑

 

寒くなるほどに甘みを増してくる根深ネギとズワイガニに

食感のしっかりした本シメジを使った和風パスタ。

麺は太め平打ちのリングイネを使用。ソースや食材の旨みを

しっかり絡めてくれる頼もしさが、お気に入りの麺です。

 

ニンニクはあえて使わず、

醤油をかすかに香り付け程度に加えてあります。

それもネギの美味しさを楽しむためのちょっとした工夫。

トロ~リと焼けたネギの甘さは、オリーブオイルと不思議なくらい

よく合います。 冬のネギの美味しさを、ちょっと目先を変えた

イタリアンな一品で愉しんでみてください (^^♪

 

 


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グツグツ、はふはふ♪ [日常の食卓]

              

 

日ごとに季節は早足になり、

ドンヨリとした重たい冬雲に包まれていた昨日の札幌は

終日、氷雨が降っていました。そして、時折、霰がパラパラと

天から降り注ぎ、屋根のトタンを(こちらでは瓦屋根はほとんどありません)

叩き、その合間に雷がゴロゴロとリズムを刻む…という

恐ろしいお天気でした。 買い物に出掛ければ、シャーベット状の雪が

スニーカーを中まで濡らして、体の芯からブルルッと震え上がりました。 

                                                  

                  ↑冬将軍が天からばら撒いた氷の粒々、あられは我が家の

                    ベランダのデッキにも点々と散って…。空のゴキゲンは相当に

                    斜めのようでした (-_-;)

 

そんな肌寒い日には、蝋燭のオレンジ色の明かりが

何よりのご馳走です。キッチンのカウンターに温かな

灯りをにじませているのは、岩手県名産・南部鉄でできた

ポットウォーマー…。数年前から、生活雑貨の店「私の部屋」で

見かけて、その存在がずっと気になっていた一品でした。

先日、意を決して、購入(^^ …っていっても、それほどお高いモノ

ではないのですけれど。確か、2,000円ちょっとくらい。

ガラスのティーポットがちょうど良く載せられるくらいの大きさです。

 

南部鉄のポットウォーマーは、

煮込み料理が頻繁に登場する冬の食卓に

「あったら、便利」な伝統工芸品です。

普通はティーポットなんかを載せるのでしょうけれど、

食いしん坊なMORIHANAは、小さな土鍋や柳川鍋を

載せて使うのにピッタリ!と思ったのですね。

熱源は蝋燭なので、ぐつぐつ煮立つほどには熱くなりません。

でも、器の料理がひんやりとしない程度、ジンワリと温かい

…ぐらいの温度は保ってくれます(^^

 

                       

 

氷雨で凍えたお腹をホッコリと温めてくれる煮物の湯気が

恋しくなって、昨日の夕食には

大根とこんにゃく、エビの魚河岸揚げ(豆腐入りの揚げ蒲鉾)を

だし汁でコトコト炊いた煮物を作りました(トップ写真)。

大根は乱切り、ちゃんと面取りして仕上げます。ひと手間かける

だけで、料理の味もワンランク上がります。ささやかなことですけれど。

目に美しいのもご馳走のうち、ですからね(^^

 

上の写真は、昨日の我が家の夕食のテーブル。

手前が煮物。織部の小さな土鍋に盛って、件のウォーマーで

保温しつつ、<はふはふ>頬張りました(^^

なべ底から漏れる蝋燭の明かりも温かくて、食欲をそそります。

 

夕餉の献立は、この煮物のほかに

ほうれん草の海苔和えにお刺身(シマアジ・タコ)と、柚子胡椒で味わう

ハタハタ飯寿司(いずし)、蓮根のきんぴら(↓)、漬け物など。

彩りも地味~な「ババメシ」です(笑  夕方早々から準備を始め、

これらをポツポツとつまみつつ、温かな部屋で冷酒を啜ります。

 

最近、平日は家に居ても、夕方過ぎまで仕事をしていることが多く、

ご近所の馴染みのお店のカウンターが第2の食卓になっているのも、事実。

それだけに、家でご飯をのんびりと手をかけて作り、味わうのも

MORIHANAにとっては、休日ならではの贅沢な時間なのです。

 

皆さんの週末の食卓も、

木枯らしで凍えたハートを芯から温める、

心豊かなものでありますように…。

 

                                      

 


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市場へGO! [日常の食卓]

            

毎日のお買い物…。皆さんは、主にどこへ出掛けますか?

今なら、週末ごとに家族で最寄の大型スーパーへ車で、っておうちが

多いかもしれませんね。

 

さて、トップ写真の素朴なたたずまいの建物は、

小樽駅から歩いて10分ほどの場所にある妙見市場」。

終戦後、満州や樺太からの引揚者たちが

この周辺で露店を構えて、鮮魚を商ったのがこの市場の始まりとか。

 

昭和30年代後半には強力な台風が小樽の街を襲い、

270軒あった露店も、川の氾濫で壊滅状態に。

そこで、氾濫した妙見川の上に小樽市がこの建物を建て、

店を失った人々を店子にしたこの市場が誕生したそうです。

 

小樽は商人のまちとして古くから栄えた土地。

市街地の真ん中には、店と住宅が一緒になった

建物が肩寄せ合うようにして建っていました。また、ちょっとした

路地裏には小さな木造の民家も数多くありました。

この市場は長年、そうした街の人々の毎日の食卓を支えてきたのです。

また、この地域に隣接して、歓楽街が広がっているため、

職人気質の料理人たちも日々、仕入れに訪れています。

 

妙見川の上に建てられた鉄骨造りのモダンな建物は、3棟。

その中には、かつて100軒以上の店が看板を連ねていたそうです。

しかし、市街地が郊外へ拡大し、車で買い物に行くことが普通になった

今、昔ながらの市場へ足を運ぶ人は年々、減少の一途をたどりました。

今では、市場で商いをしているのは、わずか25軒。

その大半が、最も山側にある建物に集まっています。

 

                       

 

かまぼこ型の建物の中へ足を踏み入れると、

目の前には、旬の生鮮品や手作りの惣菜、蒲鉾、乾物など、

さまざまなモノが並んでいます。 通りを歩く人は、お年寄りが多く、

往時のような活気は少ないものの、小樽の昔ながらの暮らしを

五感で味わうことができます。

 

観光都市として多くの旅人が訪れる小樽では、

市内に点在する市場が年々、観光化し、函館の朝市のような

雰囲気になってしまいました。しかし、街の真ん中にひっそりと

遺された(とり残された?)この市場では「蟹のお土産はいいのぉ?」

「イクラやウニも安くしておくよ~」なんて、

ふらりと訪ねた旅人を呼び止める人は誰もいません。

ですから、小樽の日常風景を心ゆくまで楽しむことができます。

 

色艶の良い葉モノ野菜にコロッと太った根菜に目を奪われ、

鮮魚店の前では、仲良く並んだ旬の走りのシャコと名残の甘エビに

心も胃袋もメロメロ。 お隣の惣菜店から流れてくるおでんの醤油の

香りにも、鼻をくすぐられて…。

 

そんな数々の美味しいワナが仕掛けられた市場をひと巡りすれば、

その日の献立が自動的に決まります。

見慣れない素材は、その調理法をお店の

お母さんや大将が得意げに語ってくれます。

10月の下旬、久しぶりに訪ねた「妙見」で、市場ならではの

匂いと賑やかさに包まれて、忘れかけていた小樽という街の温かさと

懐かしさに触れた気がしました。

 

 

 

 

            

             小樽の庶民風おでんは、関東式。醤油がしっかりきいた

             黒っぽいツユもまた、郷愁をそそります。

 

 

妙見市場は、お母さんが元気な市場です。

昨年、市場内の女将さんたちが、妙見にもう一度、往時の活気を

呼び戻したいと「かあさん部会」を立ち上げました。

そして、大売出しのお買い得情報に市場の歴史や素材の豆知識などの

コラムを掲載した「かわら版」を発行。市場の雰囲気をより

明るく、元気なものにしたいとさまざまな試みを行っています。

 

さらに、今年5月にはパン職人さんを新たに雇い、市場の手作りパン屋

「マルシェ」を開きました。 営業は月・水・金の3日間限定。

店頭の接客や後片付けは、手のすいている女将さんたちが交代で

担当しています。その「あ・うん」の呼吸を見ていると、

市場の人々がひとつ屋根の下に暮らす大家族のように思えてきました。

 

店頭に並ぶ、焼きたてのパンは道産小麦を使い、無添加で仕上げたもの。

ふわふわの生地を香ばしく焼き上げたアンパンやコルネ、

レーズンパン、ピロシキなどのほか、全粒粉のどっしりとした

味わいを生かした食事パンも充実。フランス生地のバケットも

ただ今、試作中とききました。

最近では、このパンを買うために、再び市場へ足を運ぶ人も

増えているそうです。

 

市場を歩いて、今日は焼きたてのパンとワインに合う魚料理で

…な~んて、考えられる市場が住まいの近所に

あったら、きっと毎日の食卓がもっと楽しくなるに違いありません(^^

今の暮らしにフィットする市場を目指して頑張る

市場の人々の情熱の向こうに、小樽という街が培ってきた

食への意識の高さをチラリと垣間見たような気がしました。

 

              

 

 ↑真ん中の1棟は、ただ今休業中。大家さんである小樽市と市民、

市場の人々がその有効な活用法を考えて、まちづくりの拠点となる

空間として利用する予定だといいます。

パン屋サンのある棟も、ただ今、2軒の空きテナントがあり、

入居者を募集中です。まだまだ、妙見市場は進化の途中。

これからも、時々、籠を片手にふらりと訪ねたいと思っています。

 

     *・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*

 

                 

10月31日のハローウィンの日、留守中に届けられた

季節色の贈り物。 届けてくださったのは、ご近所で

長年お付き合いくださっている、お花屋サンの父上。

時々、季節の色と香りを詰め込んだ

贈り物をそっと玄関先に置いていかれます。

なかなかお目にかかれず、お礼をきちんと言う機会がなく、

季節だけがいつもどんどん進んでしまいます。

 

Sさん、いつも気にかけてくださってありがとうございます。

秋色のアレンジは、玄関のカウンターに

Sさんのお店で買ったカラスウリと一緒に飾って楽しんでいます(^^

 

今年の秋は、いつもの年よりも格段に

オレンジの温かさ、明るさが心にジンワリと染みます。

その美しさをここを訪ねてくださっている皆さんにも、

ちょっとだけお裾分けしますね♪

 


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オーブンからこぼれる幸福 [日常の食卓]

実はMORIHANA、ケーキを焼くのが大好きです。

それも、仕事はある、でも急いではいないような、いるような…

そんなややこしい状況の時にとりわけ、ケーキを作りたくなります。

(いわば、逃避行為…なんですけれどね(^^ゞ )

 

何も考えずに、レシピどおりに材料を揃え、

分量をデジタル秤できっちりとはかり、手順どおりに黙々と

作業を進める。当たり前のことですが、料理は基本が大切です。

とりわけ、お菓子は目分量で適当にやると、絶対に失敗します。

分かりやすいといえば、分かりやすい。シビアといえば、シビア。

でも、やったことは必ず明確なカタチになって現れ、自分に戻ってきます。

きっと、その融通のきかないところ、成果がきっちりと見えるところが

好きなんだろうなぁ…と、思います。基本に忠実に淡々と作業を進め、

期待通りにお菓子ができれば、頭の中もリセットされて、すっきり。

しかも、美味しいお茶の時間もおまけについてきます(笑。

 

で、今回作ったのがトップ写真の「ベイクドチーズケーキ、木苺入り」。

レモンと木苺の酸味と香り、砂糖の甘みがしっかりきいた、

濃密な味わいのチーズケーキです。

木苺を入れるのは、MORIHANAのアレンジ。基本は、

過去記事(ネクタリンのコンポート)で紹介した山本麗子さんの

「101の幸福なお菓子」のレシピです。

材料を最初に全部、用意して、あとは順番どおりに混ぜて

いけば、OK。意外と簡単で、ほとんど失敗はないはずです。

 デコレーションなしなので、仕上げの手間もなく、日保ちがします。

…焼いてから時間が経つほどに、生地が馴染んで、

しっとりと美味しくなってくるような気がします。

だから、ワンホール焼いて、一度に食べ切れなくても、大丈夫。

これも、お気に入りの理由のひとつです(^^

 

 

           

            ケーキって、焼いている時間も楽しい&嬉しい。

            生地がふくらんで、キツネ色に色づく様子を眺めたり、

            キッチンにふんわりと漂ってくる甘~い香りを胸いっぱいに

            吸い込んだり。それだけで、幸福なキモチになれる。

            後片付けの面倒も、うっかり、忘れちゃう。  

 

木苺のソースと、ベランダ栽培のワイルドベリーの葉っぱ、

冷凍の木苺を飾って。

木苺のソースは、冷凍の木苺とグラニュー糖(木苺の重さの半分)、

レモン汁少々を鍋にかけて、弱火で軽く煮たもの。簡単にできます。

チーズのコクと木苺の酸味が溶け合う一切れは、

天国への招待状。自分で作って、食べて、一人でうっとり。

日向でひとり、いや1匹、グルグル喉を鳴らしている猫みたいね(笑

何はともあれ、なんとも、平和な連休の午後でした。

 

 

                   

                   ↑は、参考写真。フランボワーズです。 

     *・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*

 

       

 昨日は十五夜でした。皆さんはどんなお月見をしましたか?

土曜から天気が悪かった札幌では、お月見は絶望的

…といわれていました。そこで、本物の月の代わりに

満月のような「ル・クルーゼ」のビュッフェ・キャセロール(↑)に

ご登場願いました。風流、粋よりも、食い気に走り、パエリア

ど~んと作ってみました。

        

イカとあさり、ムール貝、ボタンエビ、鶏手羽、赤・黄ピーマン

などなどをどっさり入れて、豪快に。

とり置いていたブルゴーニュのニュイ(白)を冷やして、

一緒に飲みました。魚介のだしとサフランの香りがきいた

パエリアに、樽香の強い芳醇な白ワイン。

このふたつが、がぶり、四つに組み合って、

なかなか、パンチの効いたディナーとなりました。

 

                                  

 

食べて、飲んで、お腹が満月のように膨らんできた頃、

ふと、窓に眼をやると薄い雲の向こうにパールホワイトに

輝く十五夜の月が…。ススキも、団子もない、無粋な食いしん坊の

食卓にも、季節は秋のやさしい光を投げかけてくれていたのでした。

 

            

 

 


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京の雅をひとふり [日常の食卓]

ちょっと重たい土産話が続いたので、ここらでちょっとお口直し。

日常のよしなしごとでございます。

 

↑の写真は、昨夜の献立です。

メニューは、白かぶと東寺ゆばの炊いたの、

特大しいたけの肉詰め焼き、コゴミの胡麻マヨネーズ和え、

ピーマンのたらこ炒め、水茄子の糠漬け。

そして、↓のう巻き卵…。

いわゆる、おばんざい系のババメシです。

一昨日、仕事で出かけたついでに百貨店で開催されていた

京都の物産展に立ち寄りました。そこで購入した食材が

昨日の献立には登場しています。

煮物に使った東寺あげは、生湯葉で銀杏と百合根、きくらげを

巻いて揚げたもの。ダシ汁で煮含めると、旨みをたっぷりと

吸い込んで、本当に美味しい。物産展に行くと必ず、買う食材のひとつです。

そして、黒瀬鶏卵のう巻きもお気に入りのひとつ。

京風のダシの風味と卵の円やかさが溶け合った

ダシ巻きでウナギをフワリと包んだ一品は、

お酒に良く合う雅な肴です。

 

●o。.>゜))))彡.。o○●o。..>゜))))彡。o○●o。.>゜))))彡.。o○

 

日常の食卓は、しいたけの肉詰めが焼き魚かお造りに

変わったりはするものの、このスタイルが我が家の基本です。

それも、大皿、鉢物を使ってドンと持って、

各自で好きな量を取り分けて食べます。

ま、お好きなものをお好きなアンバイでお召し上がりください

…ってことですね。これは、普段も来客時も変わりません。

 

↑は、昨日の一人分のとり皿のセッティング。

右上の染付けの蕎麦猪口には、茎若布のポン酢がけ

ちょっとだけ入っています。

 

大鉢に盛って残ったお惣菜類は、翌日の朝ごはん用。

炊きたてのご飯と野菜たくさんの味噌汁と、ダシがしっかり

染みた煮物や、冷えて味の締まったキンピラがまた、

合うんだなぁ、これが。朝から、ついつい、ご飯が進みます。笑

 

「朝はやっぱり、焼きたてのクロワッサンにカフェオレ、

フルーツがあればいいのよねぇ…」

な~んていっていたのは、遠い昔々のこと。

 

ババメシ好きな今では、米のご飯を食べないと

目が覚めない体になってしまいました。

…とりあえず、クロワッサン党だった頃に比べると、

体は健康そのもの。ここ2年以上、風邪もひいていません。

これって、自慢になるんだろうか? (^_^;)

ま、美味しいものを美味しく食べられれば、ヨシとしましょうか。


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不思議の国へ、ようこそ [日常の食卓]

うさぎ好きの左党のみなさん、お待たせしました…!

左党を不思議の国へ誘う、味な野うさぎがこちら(↓)。

 

宮崎県児湯郡高鍋町の黒木本店の銘酒「野うさぎの走り」です。

原材料は、米、もち米、米麹のみ。

蔵でゆっくりと眠った米焼酎の古酒と、

もち米で仕込んだ焼酎をブレンドした42度の焼酎です。

ロックでいただくと、まさに草原を駆ける野うさぎの如き、

爽やかな酔い心地。焼酎は癖があって苦手…と思っていた

MORIHANAが焼酎のウマさに目覚めた1本です。

辛口の日本酒の味をさらにシャープにしたような

透明感のある、凛とした味わいに、驚きました。

 

クリアなお酒に合わせた透明の角ボトルに、

ちょっとひねった和風デザインもお洒落です。

なんと、ボトルの底には駆ける(踊る?)野うさぎが…。↓

真実は分かりませんが、一説ではこのボトルの底の

野うさぎは寝ている姿とか、何種類かあるとか。

瓶をコレクションする楽しみもあります。

 

シンプルなボトルのラベルにもうっすらと野うさぎ↓。

この鳥獣戯画タッチのイラストもlovely☆でしょ

美味しく、和風モダンなたたずまいで人気はうさぎ、

いや、うなぎのぼり、とか。

今では焼酎界のレアものになりつつあるらしく、

プレミアを付けて、2~3倍の値段で売っている店もあるそうです。

(ちなみに定価は、3,000円ちょっとだったと思います)

超有名な銘柄は、いつの間にか10倍くらいになっていることも。

…最も我が家では、正当な値段のものしか買いませんけどね。

 

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焼酎人気の理由の一つに、個性豊かな味わいと

ボトルのお洒落さってのもあるのかも。。。と、最近思います。

例えば、↓の焼酎たち。

これら素敵なボトルは、いずれも芋焼酎。

焼酎のモロミを蒸留し、蒸留機から最初にタラタラッと

流れ落ちてくる「出はな」の焼酎、別名ハナタレが詰められた

スペ~シャルなお酒なのです。 ウフッ。

 

日本酒と同様、最初に搾った原酒の雫は

濃ゆ~い味わいと個性的な香りが楽しめるのが、特徴。

ちなみに、透明ボトルのハナタレは富の宝山で有名な西酒造製。

甘~く濃密な、ヴァニラの香りがします。味は、ラム酒に似ています。

マニアは、冷凍庫に保管し(アルコール度数が高いので凍らない)、

とろりと冷えたところをショットグラスでクイッと飲む…そうです。

 

まさに焼酎の旨み、香りのエッセンスを詰め込んだ1本

…だからなのか、こうしたお酒のボトルもまた

特注っぽい、意匠を凝らしたものばかり。

見ているだけでも楽しくなります。

 

ただし、アルコール度数は一様に40度以上ありますので、

普通の人は、チビチビと舐めるようにね。笑

飲みすぎると本当に「不思議の国」へまっしぐら、ですよぉ。

迷い込んだら出られなくなる…かもよ♪

 


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緑的生活 vol.2 [日常の食卓]

お花屋さんに出掛けるといつもは

緑&白の花を買うことが多いMORIHANA。

しかし、昨日は珍しく、青紫の鉄線と目が合って、

オオカメノキと利休草のアクセントに1本だけ、

ついつい、買ってしまいました(↑)。

 

ガーデニングでも人気の鉄線は、クレマチスとも呼ばれています。

シックなアイアンのラティスやアーチに絡めれば、

景色は本格イングリッシュ・ガーデンです。

 

園芸種としては扱いやすい品種ですけれど、

切花にすると水揚げが難しくて、なかなか厄介。

買ってきた日は元気でも、翌朝見るとシュンとうな垂れている

…なんてことは日常茶飯事のことです。

それでも、華奢な枝つきや趣ある花姿にひかれて

ついつい、買っちゃう。 今回は、幸運なことに

今のところ元気です。(…そのかわり、利休草が元気ない。涙)

オオカメノキの新緑とともに、リビングに初夏の風を送っています。

 

鉄線で、すっかり気分が色モードにチェンジして、

紫・ピンクのグラデーションが美しいアンスリューム

束からも、1本(↑)。 紫を含んだ淡いピンクのグラデーションと

うつむき加減な茎のカーブがきれいです。

南国育ちの花なのに、ちょっと和風なたたずまい…でしょ?

 

さらに、勢いがとまらず、普段なら手にとることは

少ないこんな色の枝モノも…↑。

白い玉状の実が付く、その名もシラタマノキ

赤バージョンだそう。初お目見えの珍しい枝モノに

好奇心がぴくぴく。葉っぱは、水揚げが弱くて

すぐに駄目になるといわれたけれど、

ちょっと気になって買っちゃいました。(^^ゞ

紅色に紫を足したような実と抹茶色の葉っぱが

和風テイストで、可愛渋い…っ!

 

*****************

 

さっき、アップ寸前でまた、エラーが出てね、

テキストも写真も全~部いっちゃいました。え~んっ!

何とか、ならないもんなんでしょうかね。

こまめな保存、こまめな更新…しか対応策は

ないのでしょうか。ブツブツ…。

 


苦みばしった旬肴 [日常の食卓]

山菜シーズン、たけなわです。

ようやく札幌の青果店の店頭にも、

天然の山ウドが出回るようになってきました。

 

ウドといえば、酢味噌が定番。

でも、春の山の香りを堪能するなら、

皮も一緒に細く刻んで、

1本丸ごとキンピラにするのがお勧め! です。

包丁をよく研いで、ひたすら細く細く刻みます。

たっぷりの水であくを抜き、ごま油と唐辛子を加えて、

熱いフライパン(中華なべでも可)でジャッジャッと

一気に炒めます。油が馴染んで、しんなりしたら、

間髪入れずに味醂と醤油で味付け。火を弱めずに、

とにかく一気にフィニッシュまで持っていくのがポイント!

で、出来たキンピラが↓です。

 

熱々を頬張りつつ飲むビールは、格別です。

(エビスとか濃い目のビールが合うかな?)

冷めて、醤油の味がしっくりと馴染んだところを

チビチビつまみながら、

グイッとやる冷酒がまた、ウマいんだな。

一晩おくと、さらに味が締まって、

炊き立てご飯のまたとない友にも…。

 

あっ、残った穂先、葉っぱはね、捨てずに

天ぷらにどうぞ。 揚げたてに塩をパラりと振って

食すと、これがまた苦みばしったいい肴に。

これで、山ウド1本完食です。笑

 

 

捨てられない旬の味といえば、

筍の姫皮! 皮付きの生の筍を茹でた時にだけ

味わえる期間限定の味です。 

細く切ってお澄ましの具にひらりと入れるもよし、

写真↑のように梅肉と和えるもよし。

桜の塩漬けをさっと洗って、彩りに添えました。

ほんのり苦くて、甘い姫皮と梅の酸味が

一つにとけあう小鉢は、口当りもよくて、

ついつい、日本酒がすすみます。

 

******************

明日から3連休です。MORIHANAは、

家人、酒豪夫婦と一緒に白老町へキャンプに行きます。

毎年恒例の春キャンプで、地元特産の和牛と前浜の海の幸、

温泉、野鳥&山野草観察を満喫してきます。

また、その模様の一部?をmoblogで更新する予定です。

どうぞ、お愉しみに~! (^^)v

 

では、皆さん、

良いゴールデンウイークをお過ごしください。m(__)m

 

 

 

 

 

 

 

 


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パスタDE筋肉痛 [日常の食卓]

 

戦い済んで、日が暮れて…。

まさにそんな言葉がピッタリな1枚の写真です。

 

東急ハンズのセールで余りの安さに

うっかり、人工大理石のコネ板とともに

衝動買いしたものの、使うことなくお蔵入りさせていた

パスタマシーンを、休日に引っ張り出して、使ってみました!

 

一応ね、自分で作るからには…と

デュラセラム小麦の粉も用意して。

普通の中力粉とブレンドした生地は、

予想以上にかたくて、

コネるだけでふた汗くらいかきました。

 

初めて知ったんですが、パスタをこねるのって、

結構、腹筋を使うのですね。 しっかり、筋肉痛になりました。

(日頃の運動不足が露呈したともいえる。

ひょっとすると、ダイエットになるかも? 

これがホントのパスタ・ダイエット? 笑)

 

そうして、四苦八苦して出来上がったのが、

↑の写真です。西日に輝くパスタは、黄金色。

卵と麦のいい香りがホンワリ。まさに至福の香りです。

 

打ちあがったパスタの仕上げは、シンプルに

トマトソースとモッツァレラ、ちぎったバジルで。

初心者ながら、手打ちなだけに食感はモッチモチ。

なんだか、病み付きになりそう。

筋肉痛の分だけ、オイシさも割り増し、かな。

手前味噌、ならぬ、手前パスタですね。苦笑

 

春キャベツが美味しい季節。

今度は、春キャベツとアンチョビ、ニンニクの

塩味パスタでも試してみましょう。

ちょっと、唐辛子もきかせて、ピリカラにしてね。

塩は、やっぱり黒松内の「しっぽ」…でしょう!

 


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